大切な資産を守ろう!火災保険の特徴と正しい4つの選びかた

今の日本は地球温暖化の影響による異常気象が数多く発生し、年々被害が多くなってきています。アメリカ地質調査所のデータによると、世界で2000年以降に起きたマグニチュード7以上の地震が289回(2018年10月14日時点)あるが、そのうち日本での地震は24回と約1割の大地震が日本で起こっています。また、下記の表は日本における主な風水害等による被害に対する保険金の支払い例で、こうした自然災害のリスクはこの先より一層高まっていくことは間違いありません。

主な風水害等による保険金支払例

出所:日本損害保険協会ファクトブック2017
発生年月日 災害名 支払保険金(見込みを含む)(億円)
火災・

新種保険

自動車保険 海上・

運送保険

合計

1991 9.26~28 台風19号(全国) 5,225 269 185 5,680
2004 9.4~8 台風18号(全国) 3,564 259 51 3,874
2014 2 平成26年2月雪害
(関東中心)
2,984 241 3,224
1999 9.21~25 台風18号

(熊本、山口、福岡等)

2,847 212 88 3,147
2015 8.24~26 台風15号(熊本、福岡、鹿児島、山口等) 1,561 81 1,642
1998 9.22 台風7号(近畿中心) 1,514 61 24 1,599
2004 10.20 台風23号(西日本) 1,112 179 89 1,380
2006 9.15~20 台風13号(福岡、佐賀、長崎、宮崎等) 1,161 147 12 1,320
2004 8.30~31 台風16号(全国) 1,038 138 35 1,210
2011 9.15~22 台風15号(静岡、神奈川等) 1,004 100 19 1,123

大切なお家が自然災害の被害に遭われると、修理費用等で思わぬ大きな出費が伴うことになるでしょう。深刻な被害の場合、金銭的な被害と精神的なダメージを受けるため、その後の人生が大きく変わってしまうこともあるのです。台風や水害(水災)などによって思わぬ出費を防ぐために「火災保険」という保険が存在します。そもそも火災保険は加入しておられますでしょうか?また、加入していても、火災保険の補償内容についてきちんと理解していますでしょうか?いざという時にしっかりと安心して保険金の給付が受けられるように、今回は火災保険の特徴と正しい選びかたについて4つのポイントに絞ってお伝えします。

火災保険は何を守ってくれるの?

火災保険は主に以下の2つのものを事故や災害などから守ってくれる補償です。

  1. 建物(マンション・一戸建ての建物自体)
  2. 家財(家具・家電・洋服・食器など)

建物とは具体的に主要構造部(基礎、柱、壁、屋根など)のことを言います。賃貸住まいの火災保険の場合は家財(家具や家電・衣類などお家の中のもの)がメインの補償となりますが、持ち家の火災保険の場合、大切な資産(建物)を守るために補償が必須となります。

火災保険でどんな被害をカバーできるの?

次に火災保険の補償内容についてですが、火災保険と聞くと火事が発生した際だけ補償してくれると思うかもしれませんが、実は補償範囲は非常に広く主な補償内容は下記の表の通りとなります。

補償内容 保険金が支払われる場合
火災の補償 火災、落雷、破裂、爆発 火災、落雷、破裂、爆発などにより建物や家財が損害を受けた場合
自然災害の補償 風災、ひょう災、雪災 風災、ひょう災、雪災などにより建物や家財が被害を受けた場合
水災 台風や豪雨などで洪水、高潮、土砂崩れが起こり、建物や家財が被害を受けた場合
日常生活の損害 上階などからの水漏れ 給排水設備の事故、上階などからの水漏れによって起きた事故で建物や家財が被害を受けた場合
物体の落下、飛来、衝突 石や物体が飛んできてガラスが割れたり建物に車が突っ込んだなど外部からの飛来や衝突による被害を受けた場合
騒じょう、集団行動などによる破壊行為 デモや労働争議などの集団行動により建物や家財が被害を受けた場合
盗難、盗難による破損、汚損 泥棒が家に押し入り、ドアを壊されたり、家財が盗まれたなどの被害を受けた場合
不測かつ突発的な事故による汚損、破損 上記以外の事故で、不測の事態や突発的な事故により建物や家財が損害を受けた場合

火災保険はこのように火災だけを補償するわけではなく、自然災害から日常生活の損害までカバーすることができます。

また、最近の火災保険は家がマンションの10階だから「水災」は必要ない、タワーマンションに住んでいてセキュリティが万全だから「盗難」は不要、などその建物に合った補償内容をある程度自由にカスタマイズすることができるようになりましたし、「家の中でうっかりビデオカメラ(家財)を落として壊してしまった」といった「不測かつ突発的な事故による汚損、破損」なども補償できるようになり、いわゆる「オールリスク」をカバーできるようになりました。

火災保険で台風による被害は補償できるの?

最近日本各地で頻繁に起こっている台風や洪水の被害はさまざまなケースで補償の対象になってきます。

例えば、下記のような例は「風災、ひょう災、雪災」という補償項目で保険給付の対象の可能性があります。

*一概には判断できないケースもありますので、詳しくは火災保険のご加入先の窓口となっている保険会社や代理店などに一度お問い合わせください

台風による損害の例

・窓ガラスが割れた(分譲マンションの場合、窓ガラスは「共用部」にあたるため対象外になる場合もあります)

・屋根が破損した(瓦なども含む)

・門や塀(へい)が倒れた(塀が補償の対象になっていることが前提の場合)

・庭の木が根元から倒れた(保険会社によってはそもそも補償の対象外であったり、補償の対象であっても実際の建物が被害を受けないと対象外、一定期間内に枯れないと対象外、など保険会社により条件がいろいろと異なります)

また、下記のような例は➀と同じ台風が原因でも「水災」という補償でカバーできます。

・台風による豪雨で河川が氾濫し、床上浸水や土砂崩れで建物や家財が被害を受けた(水害だけでなく大雨による土砂崩れなども「水災」が補償の対象となりますのでご注意ください)

つまり、台風の被害による補償をしたいならば「風災、ひょう災、雪災」と「水災」の補償を押さえておかないといけません。最近は河川が近くになくても台風などの局地的な大雨により下水があふれ出て浸水するケースなども非常に多いため、河川が近くにないからといって水災は必要ないと安易に補償を外してしまうのは考えものです。

ここで注意しなければいけないのは、以前から火災保険を長期で契約していて、以前の業界共通商品だった火災保険(住宅火災保険、普通火災保険)に契約している人は水災の補償はそもそも補償されていません(住宅総合保険、店舗総合保険などは水災補償あり)。また、最近の火災保険でも以前と異なり補償内容をある程度自由にカスタマイズできるため、加入時点でしっかりと内容を理解していないと、実は水災が補償の対象外だったという悲劇が起こりえます。ただ単に保険料の負担が大きいからという理由で補償を小さくすると後々泣きを見ることになるので注意が必要です。

ハザードマップとは?(住まいの地域のリスクを知る)

火災保険の加入前に、自分の住む街がどのような自然災害のリスクがあるのかを知る方法があります。ハザードマップは事前の防災対策に役立つ情報提供はもちろん、お住まいの地域の災害時の避難場所を公開しているサイトです。自分の住む地域をハザードマップで調べて、もし自分の住む街が台風などによる浸水や土砂崩れの起こる可能性のある地域であれば、後々泣くことにならぬよう「水災」の補償をしっかりと押さえておくべきでしょう。国土交通省ハザードマップポータルサイト( https://disaportal.gsi.go.jp/)

ハザードマップの活用方法

まとめ

賃貸マンションなどにお住いの場合、不動産の契約時に火災保険に強制的に加入することが一般的ですが、不動産の契約や引っ越しの見積や手配、住所変更手続きなど慌ただしい流れの中で契約するため、しっかりと補償内容を理解してから加入されるのはごくまれなケースです。内容もなからぬまま、流れの中で言われるがままに契約を結んでしまうケースがほとんどで、実際に被害が発生した際に実は補償されているのを知らずに自分で買い換えてしまったり、自己負担で修理してしまうことが多いのが実情です。最悪の場合、事故が起こった時に実は補償ができなかったということもよくあるケースですので、後々後悔しないために加入時や加入してからも必ず補償の中身を確認しておいてください。

この記事を書いた人

充史

住宅業界専門のファイナンシャルプランナーとして活動中。
常にお客様の立場に立ちながら、絶対に無理しない資金の予算診断には定評があります。
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